重度障害者の娘との暮らし、やまゆり園事件の植松青年への手紙、通いつづけた水俣の地で知ったこと…。86歳の著者が10代の3人と語り合い、いのちに価値づけはできるのか、共に生きるとはどういうことかを考える一冊。
能力主義と優生思想、人とのかかわり、個・自立・責任、差別、脳死、人の生死といのち……などをめぐって話しあい、いのちに価値づけはできるのか、「共に生きる」とはどういうことかを考える。
難しくデリケートな問題です。障害があってもホームレスでもいのちの価値としては、天皇陛下と平等で優劣はない。でも生まれた環境、状況、障害含めて、個人が培えるものの積み重ねによってどうしても"優劣"や"能力の差"、言ってしまえば"人のレベル"に大きく差ができてしまうのも現実。失敗も成功も努力も挫折も怠惰も劣等感もコンプレックスも親ガチャも全て自分ごとにして向き合うしかなくて、周りは誰も自分の人生に責任をとってくれません。いかに自分と向き合い折り合いをつけるかしかないのです。時には逃げたくもなるのですが、本書は自分から逃げないための何か参考になるかもしれません。他者への寄り添いも大事ですが、何よりも優先したいのは自分で自分に寄り添うことかと。
不確かな時代を共に生きていくために必要な
「自ら考える力」
「他者と対話する力」
「遠い世界を想像する力」
を養う多様な視点を提供する、
10代以上すべての人のためのシリーズ。
創元社から新シリーズ「あいだで考える」が創刊しました!
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